立教女学院に建学の精神を取り戻す会 設立趣意書 （2017年10月1日）
立教女学院を愛する皆さま、各々立場は違いますが、立教女学院のためにご尽力頂いている皆さまに、現在の学院の状況を憂い、立教女学院に対する懐かしい思い出、感謝の気持、そして熱い思いを皆で共有したいと思います。
学院の理事会の短大・天使園の募集停止決議は、もはや寄附行為や法令を遵守しない違法なものであると断言せざるを得ません。それに加えて、決議撤回を求める活動していく中で、現理事会には「人に対する愛がない」ことを痛感し、問題の本質がそこにあると認識させられました。
このことは、聖公会に対する無視や排除の姿勢、生徒や学生、保護者・保証人などに対する誠意の感じられない対応、教職員や意見のある理事に対する強硬姿勢など、すべてにおいて表れています。現在の理事長および理事会には、立教女学院および立教女学院を構成するすべての人に対する愛がなくなってしまった、ミッションスクールたらしめる建学の精神がなくなってしまった、と考えざるを得ません。理事はこのような愛を常に持ち建学の精神を常に頭に置いておかなければ、その資格を与えられないと寄附行為にあるにもかかわらず、です。
私たちの活動は、このような私たちの主張に対する現理事の理解を求め、あるいは、理解しない理事に退任を促し、愛そして建学の精神に立脚した理事会を組織し、「ミッションスクールたる建学の精神に立ち戻った立教女学院」を復活させることです。「立教女学院に建学の精神を取り戻す会」設立にあたり、皆様のご理解・ご尽力をお願いします。
＜建学の精神を取り戻すための行動計画＞
・募集停止決議の撤回要求
・理事への説得活動
・先進的に活動する有志を守り、サポートすること
・その他内部的に解決するためのあらゆる対話活動
・所轄庁である文科省・東京都への措置命令発動申立
・裁判所への決議無効確認訴え
・違法理事に対する損害回復要求
会 長 小林 豊和/副会長 長谷川英樹/副会長 山岸真太郎
立教女学院に建学の精神を取り戻す聖公会信徒・聖職者の会 呼びかけ（2017年10月15日）
主の平和がありますように
昨年（２０１６年）７月の立教女学院短期大学及び天使園の募集停止の発表以来、学院内外において多くの疑問や懸念が拡がっています。その理由は、今回の決議を行った理事会が保護者・保証人また教職員をはじめ、いわゆるステーク・ホルダ－と呼ばれる関係者・関係団体に誠実で明確な説明責任を未だ果たしていないことに起因しています。理事会側は「合理的且つ法的瑕疵なく」判断し決定したと説明していますが、それは明らかな矛盾や管理運営を委ねられた者に求められている忠実義務を欠いているのみならず、その手続き及びプロセスにおいても一方的な独断と押し付けに終始しています。
立教女学院は日本聖公会の中でも、特にある意味で東京教区の「管轄権に属する」と言っても過言ではない最も密接な関連学校としてその歴史を刻んできました。現在の理事会体制は、学校運営について定める「寄附行為」に明記されている「キリスト教に基づく教育」や「聖公会の信仰、慣習と職制を尊重する」という規程を軽視また蔑ろにして、学院の創立のミッションやアイデンティティを時代にそぐわない過去の遺物と断じて有名無実化し、骨抜きにしているとしか思えないのです。しかし言うまでもなく聖公会の歴史と伝統を土台としたキリスト教教育は、学院の二つのチャペルに象徴されるように、学院の教育の根幹として学院と一体のものなのです。理事会はそれを単なるブランドとして名目化・形骸化させるのではなく、絶えずその活性化に向けて不断に誠心誠意取り組むべき重大な課題と責任を負っているのです。
私たちは、ここに「立教女学院に建学の精神を取り戻す」ことを目的に、聖公会信徒・聖職の会を立ち上げます。私たちは既に「藤の会」「教職員」「若葉会」「シニア藤の会」「卒業生の会」などによって発足した「立教女学院に建学の精神を取り戻す会」に連携し、この問題に関わる情報の共有化と理事会のガバナンスの正常化のための行動に連帯していきます。私たちの願いは対立や泥沼化ではなく、真摯な信頼性に基づく対話と建学の精神に即した学院運営が回復されることにあります。
願わくは真理と愛の源である主なる神が、本年で創立１４０周年を迎えた立教女学院が、その創立の意味を深く想起して、将来に向かって責任ある歴史の歩みに導かれますように共に祈りましょう。
呼びかけ人：東京教区 司祭 中村 邦介/ 東京教区 信徒 佐久間達也/ 信徒 堀内 昭
「立教女学院に建学の精神を取り戻す会」と「 立教女学院に建学の精神を取り戻す聖公会信徒・聖職者の会」は、2017年12月9日より合同で「立教女学院に建学の精神を取り戻す会」として活動しております。